GREETING 創業者の想い・ご挨拶
- 造園業に興味を持ってくれる若者を
いろいろな角度から支援し、
昔からの伝統・技術を継承していきたい。 - 会長 福田 秀明
木、花好きな父親が農家をやめて造園屋に修行に行ったのがすべての始まり。
まずはじめに厳密に言うと創業者は父親なんです。父親がもともと農家をやっていて仕事柄、木、花などが好きだったみたく40代の時に造園屋に修行に行ったのが寿造園のすべての始まりです。
父親は夏は造園業に専念し、合間で農家の仕事を続けていました。今考えると仕事熱心ですよね笑数年間そのような働き方が続き、1971年に有限会社寿造園を設立しました。
私は高校を卒業後、民間の土木会社に就職し働いてましたが、父親の楽しそうに働いてる姿を見て造園業に興味を持ち退職しました。それからは父親の仕事の手伝いをして造園業の基礎を学びました。
会社に入社したのは22歳の時。最初は家族のみ、従業員は私を入れて5人くらい、車両はトラック一台でしたね。トラックが一台しかないので、交代交代であちこち行ってたのは良い思い出です。
昼休みにコツコツ練習する日々。設備が全然なく作業は大体手作業…時には辞めたいと思ったことも。
父親もしっかり教えてくれなかったので、仕事の昼休みに自分の畑の木の剪定、枝を切ったりと早く一人前になりたくてよく練習してましたね。基本的に当時は雨が降った日以外は仕事していましたね。
当時は今みたいにクレーンなどがなく、木を運ぶのも手作業だったので、つらかったですね。たまに「何でこんなことしないといけないのか」と思ったこともありました…
というのも1970年くらいの高度成長期に一般の家庭でも本州から徐々に北海道で日本庭園が流行ったんですよ。個人庭園の枝切などの手入れ、剪定。塀を囲んで黒土をいれた状況から徐々に作り上げていく。民間の仕事が人の手が足りないほどありましたね。
お客様の中には春先に1年分庭園の維持・管理の仕事を任してくれる方もいて、まさに全盛期でしたね。今では少なくなりましたが…
資格取得をきっかけに公共の仕事が増え、気がつけば公共8割民間2割に!
会社自体安定して民間の仕事を受けていたのですが、未来のことを考えると民間の仕事だけじゃだめだと思ったんですよね。そんな時父親の勧めから1975年に建設業の資格(二級土木)を取得しました。公共工事の仕事をもらうために必要だったんです。
まさにそれが正解でした。資格習得後4年くらいして徐々に公共の仕事をいただけるように!なんとその後民間の仕事は減少し、気がつけば公共8割民間2割に逆転していましたね。本当にあの時資格を取っておいて良かったと思います。
まだ年齢が若かったので、他の仕事に興味を持ったりしたのですが、私がいなくなったら札幌市の仕事がうけれなくなってしまうため、仕事がつらくてもやめられなくなりましたね笑
件数は減少したものも昔からのお客様が毎年依頼してくれるのが1番の喜び。
現在では公共事業の公園管理、草刈り、維持業務、公園施設の修繕、札幌市の工事、学校関係の剪定がメインで個人庭園の年間管理を2割ほどしていますね。
民間の件数は減少したものも昔からのお客様が毎年依頼してくれます。そんなお客様の気持ちに答えたく良い仕事をしよう!と気合が入りますよね。丁寧な作業をすればお客様に喜ばれて「キレイに仕事してくれた、ありがとう」と声をかけてもらえる。長く造園業していますが、この瞬間が1番嬉しいですね。
冬は除雪のお仕事ですね。ショベルに乗ったり、誘導したり、たまに公園の木を剪定したりなど。除雪も今みたいに本格的ではないですが、若い時やってましたね。父親と夜一緒に除雪したのは良い思い出です。
金額が安くても高くても、やることは変わらない。あいさつはしっかりと丁寧な仕事をすることが大事。
今でこそないですが、過去を振り返ると大変な仕事はたくさんありましたね。剪定したらお客様の好みに合わず、気に入らないとお金をもらえないことも…もちろん完璧な仕事を目指してますが、どうしても気になる部分がある。各庭園ごと剪定方法、庭の見せ方が違うので全く同じ仕事はないのが難しいところですね。なので完璧100%はないんです。
従業員には公共、民間を問わず人の目は見ているから、丁寧な仕事を心がけるように。金額が安くても高くても、やることは同じだから常にあいさつはしっかりして丁寧な仕事をしなさいと教えていますね。
良いことも、悪いこともあって50年続けてますが、事故が起きたことは一度もないです。当たり前ですが、高所作業などもあるので安全対策には1番気をつけていますね。
どこの会社でも活躍できるように資格取得を支援。木の剪定も1から教えて次の世代に繋げていきたい。
私の若い頃は親父の背中をみて、作業を見て覚えていったけど、今の時代には合わないのかなと思いますね。やはりやる気を出させてあげ、造園業に深く興味を持たせてあげる。
資格を取らせることで仕事の励みになると思います。実際に私がそうでしたから。今いる従業員は会社負担で、剪定講習会に参加させたり、一級造園技能士の資格を取らせたりしていますね。もちろん本人のやる気しだいですが…
1番は一人前の造園師になってほしいからです。たとえ他の会社に行っても資格を持っていたら胸を張って仕事ができるじゃないですか。本当は資格以外に庭の剪定や松の木の剪定を1からやらせて技術を教えていきたいですね。民間でなかなか仕事がこなく、教える機会が少ないのが最近の悩みです…
造園に興味を持ってくれる若者を全力で支援、応援したい。
昔、京都に造園を見に行ったことがあるんですよ。そこで見た造園技術には驚きましたし、見るだけでも勉強になりましたね。京都で見た造園にも負けない造園を作りたいと思い、コツコツと努力を重ねて、自分の設計どおりの庭が作れるようになってからさらに造園の仕事が好きになりましたね。今の若い子でそのようなことにチャレンジしたい子がいたらできる限りの支援、応援をしたいです。
また本州と北海道だと外構工事、エクステリアのレベルが全然違うのでそこの空気を味わってほしいのもあります。そこまで造園に対して熱い想いを持ってくれる子がいたらですが…
札幌の造園業界をより一層盛り上げ、より暮らしやすい街づくりに貢献することを期待しています。
地元造園業の社長たちが集まると、今後どう若い子を育てていって技術を継承していくか、いつも同じ話をしますね。私も年齢も年齢なので第一線から退き、誰かに会社を託したいと思いました。しかし跡継ぎもいないし、どうしたら良いのかなと考えていましたね。
東海建設工業とは除雪の関係で40年以上の付き合い、いろいろとお世話になっていたのも理由の1つですが、造園業について深く理解していたので安心して頼めると思いました。そこで2021年東海建設工業の佐藤社長に電話しましたね。2つ返事で引き受けてくれたのは今でも覚えています。
これから寿造園がどのように飛躍していくのか楽しみですし、私もできる限りのサポートをしたいと思っています。札幌の造園業を盛り上げてくれることを期待しています!